学資保険(こども保険)とは その概要


学資保険」は別名「こども保険」とも呼ばれますが実質的には同じで、「子どもの将来の教育資金づくりを目的とする保険(金融商品)」を指します。

親(または祖父母)が契約者となって保険料を支払っていき、子どもが17~18歳など所定の年齢に達した段階で、「満期金」(「祝い金」の場合もあります)を受け取ることができる仕組みです。

保険である以上、契約者である親が不慮の事故で亡くなった場合などに、所定の保険金が支払われます。

この場合、それ以降の保険料を支払わなくてよい「払い込み免除」特約が付いている商品が多いです。



学資保険は保険である以上、払い続けなくては契約が失効してしまいますので、いわば「強制貯金」の性格もあわせ持っているわけです。

積み立てを貯金で行った場合、資金の急な入り用時には、つい口座からお金を引き出してしまいがちです。

学資保険の場合は解約しないとお金が入手できないためグッとこらえざるを得ず、長期にわたって積み立てを続けるためのメリットとして、なかなか見逃せない効果があるわけです。


契約においては、「満期時にいくら受け取るか」あるいは「月々の支払額(積立額)をいくらに設定するか」のどちらかを選ぶことができます。



学資保険は満期時の受取金額が保険料の総支払額より大きくなる「貯蓄重視タイプ」と、親の死亡時や子どもの病気・ケガなどの時に保険金が受け取れる代わり、満期時の受取金は支払った保険料の総額よりも基本的に少なくなる「保障重視タイプ」の、二通りにわかれています。


子どもは保険会社が定める加入年齢さえ満たせば申し込めますが、契約者である親については、加入年齢の制限(55~75歳を上限とするところが多い)や、健康状態の告知を求められるのが一般的です。


ただし最近は孫の将来のために高齢の祖父母が契約者となるケースも増えてきているため、契約者の年齢などに関わる加入条件を緩和・撤廃した保険商品も登場しています。


そのほかに医療特約育英費用支払特約など、本体にさまざまなプラスアルファとなる特約をつけた商品も出ており、自分の家族構成や経済状況に応じた最適な学資保険を選ぶことのできる環境はすでに整っています。

学資保険のメリット・デメリット


保険会社のホームページや学資保険の比較サイトを上手に活用するなら、ネット上で申込から契約完了まですべての手続きも済ませることもできる学資保険もあります。


低金利下の運用環境が長引くなか、学資保険にもいくつかのデメリットがあります。

まず商品の基本的性質が保険である以上、支払った金額のすべてが金融商品としての運用に回るわけではなく、その中から一定額が保障用のコスト・経費として、保険会社に差し引かれることになります。


元本となる支払総額よりも少ない金額から運用をスタートするわけですから、現在の金融環境下で元本の額に達するよう運用するには時間がかかります。

したがってタイミングがあわなければ、満期時に戻ってくるお金が元本割れとなるケースも少なくないわけです。


途中でどうしても学資保険を中途解約せざるを得なくなった場合は、現在の運用環境では大半のケースで元本割れを覚悟しなくてはならないでしょう。


また上記で述べたような各種の特約をたくさん付けると、保険の部分に回る金額が増えるために、満期時の受取金額や中途解約時の戻り額はそのぶん減少することも、覚えておきたいものです。

学資保険は選び方ひとつ~低金利下で積立型商品の運用はどれも困難


このようにメリットもデメリットもある学資保険ですが、保険会社間での商品設計も異なるため、事前によく比べつつ調べるならば、現状および将来の想定ニーズをほぼ満たすような商品を見つけることも可能でしょう。


また満期時(あるいは中途解約時)のタイミングを見計らって、その時点でもっと利回りのよい金融商品に乗り換える方法もあります。


満期時に元本以上を確保することに過度にこだわっても、現在の金融環境下では定期預金などでも意図したとおりの結果になるとは限りませんし、積立段階での強制力が弱いときはつい引き出してしまって、それまでの努力が水の泡に・・・といったことにもなりかねません。


学資保険のメリット・デメリットをよく押さえたうえで、事前にじっくりと各社の商品を比較・検討し、自分の経済状況と子どもの教育プランに最適の商品を選びとるようにしたいものですね。


姉妹サイト


本サイトの情報提供について

本サイトは、学資保険に関連する情報の収集・整理をお手伝いすることが目的です。あくまでこれらに関わる広範な一般的知識と情報提供を行うことを趣旨としており、特定の商品・サービス・企業情報等等の利用を推薦するものではなく、これらの情報提供行為により、何らの責任を負うものではありません。本サイトに登場する関連情報につきましては、ご自身の判断のもと、ご使用・ご利用いただくようお願いいたします。また本サイトの掲載内容は、予告なく変更・中断・中止することがあります。